ナマケモノの飛行訓練

記憶のすべてがかすんでみえる。うろ覚えでつづるひこうくんれん。

現実世界のおける魔法の有用性と職業選び

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 いまさならながらドラゴンクエストのⅩ、いやⅺ、じゅういち?12か?あ11だった、をプレイしているのだけれど、ドラクエに限らずファンタジーには欠かせないものが「魔法」あるいは「呪文」だとおもう。

 こういったロールプレインゲームを一度はプレイしたひとならば周知のことだろうけれど、ファンタジー世界では明らかな“敵”という存在がいて、主人公(プレイヤー)はそれを打ち倒す側に回る、というのがほとんどの物語の形式となっている。

 

 そうなると、やはり頻繁に使用する呪文は限られてくる。一見してとても便利だとおもえるような補助的な魔法は数あれど、いかんせん物語の構造上、ゲームクリアに至るまで一度も使用せずに終わる呪文というものがでてきてしまう。どうしても「敵を攻撃する」もしくは「仲間を回復する」この二種類に偏ってくる。

 

 この魔法という概念、よくよく考えてみると、ファンタジー世界で使用する呪文と、現実の世界とでは、有用性や使用頻度にかなりの隔たりがあるのではないかとおもう。

 

 たとえばドラクエでいえばお馴染みの攻撃呪文に、メラやギラという火炎を敵にぶつけるような呪文があるのだけれど、これは現実世界ではほとんど役に立たないのではないか。ひとを殴り飛ばすのも犯罪なのに、火をつけるだなんて大犯罪だろう。

 

 子どもの頃、もし使えるとするならばどの呪文が使いたいか、みたいなif的な話題を語り合っていた際に、大概わたしが答えていたのは、大爆発を起こす“イオナズン”という呪文だった。

  けれど、本当にそういった能力をひとつだけ現実世界に持ち込めるとしたら、どうだろう。幼少期のわたしの稚拙な妄想力のままにイオナズンをチョイスしていたら、社会生活においてはほとんど活用できなかっただろう。日がな一日パソコンに向かい合う仕事では、気分次第で大爆発をおこせても、百害あれど一利もない。

 

 というわけで、今回は「現実世界における魔法の有用性」みたいなもの独断でランク別に別けてみたくなってしまったので、そういうことでよろしくお願いします。とはいえ、ゲームに限らずにファンタジーは物語によって様々な呪文や魔法があり、それぞれ重複したりしているので、ここでは「ドラゴンクエストシリーズ」に登場する魔法に限定させて考えてみます。

 

 ・・という、妄想遊びね。こういうことってリアルで大の大人が嬉々として語れないでしょ。妄想をウェブで成仏させてくださいな。結局、妄想遊びがものすごいすきなのです、わたし。

 

*********

 

SSランク

【蘇生呪文】ザオリクザオラル

【役に立つ職業】医者、もしくは人類全般

 やはりどう考えても蘇生呪文が最も役に立つとおもう。というか、もはや反則、なんなら禁忌。人類の範疇を脱している。世界の根幹がすべて変わりかねない。それほどの大呪文。

 ザオリクの特性がどの程度なのかわからないのでなんともいえないが、外傷を負って死亡した場合のみか、それとも死亡状態全般に効く魔法なのか、蘇生条件によって、人類の歩みは大幅に変わってはくるだろうし、さらにいえば、老衰や衰弱死にさえ効果があるとすれば、もはや神の領域に踏み込むことにもなる。

 100%蘇生できるザオリクと成功の可能性が五分のザオラル、“生き返る”という事実が変わらなければ、さほどの優劣はないのではないか。

 たとえばザオリクは老衰すらも蘇らせて、ザオラルは外傷による死亡例のみ、のような制限があるとなると、上位相互性はまるで違ってくる。

 

 もし、覚える魔法を自らの意思で選べるとしたのなら、人類の大半のひとがこの呪文を目指すのではないか。大切な人を失わずにすむばかりではなく、たぶん職業スキルとしても最大級につぶしがきくことは間違いない。覚えるためにはものすごい修行が必要となれば、裕福層がこぞって情操教育を行うだろう。

 〇〇界のドンと呼ばれる老人たちが萎縮した脳のまま、永遠にザオリクで生かされる世界を想像すると、もはやホラー。

 

Sランク

【移動呪文A】ルーラ

【役に立つ職業】輸入業全般、運送屋、外資系企業、アパレル、廃品回収業、他大多数

 これも反則的に実用性のある魔法。ゲームでは街の一歩外あたりまで飛んでいけるということだから、ピンポイントで行きたい場所へ移動できるわけでもないにしろ、それでも有能。

 日本は街の境目なんてものは曖昧なので、たとえば横浜へ行きたいとして、神奈川県の一歩手前だとすれば、相模原あたりなのか多摩周辺なのかはたまた小田原あたりなのか、いずれにしろ電車やバス移動は必要となりそう。それでも世界中を飛び回れるので航空業界は廃業するだろう。

  ゲームのようにわりと低レベルで覚えられるのだとしたら、どの国も国策レベルで全国民が使用できるように教育するのではないか。いや逆に規制をかけるのかな。人口流入問題が気になる。

 自分探しのバックパッカーも後々のスキルに存分に活かせたりもする。旅行もより気軽になるし、観光地はさらに潤うのではないか。

  仕事としては、世界を回る外資系やアパレル業の買い付けなどには必須のスキルにはなるだろうが、運送屋や廃品回収などのブルーカラーの仕事にも役に立つ。

 ここで疑問になるのは一人あたりどれほどの物量を飛ばせるのかというところだけれど、ゲームでも荷馬車を飛ばしているくらいなので、物品輸送にも支障はないだろう。

 となると関税はどうなるのかという疑問もでてくる。密輸業者の取り締まりも仮題となる。外来生物の規制も気になるところ。

 

【回復呪文】ホイミベホイミベホマベホマラーベホマズン

【役に立つ職業】医者、看護師、救命救急、アスリート、トレーナー、その他多数

 これも非常に手強い魔法。蘇生魔法と同じくどの程度の効果があるかによって、人類の歩みは変わってくる。ホイミベホイミベホマ、と回復量が違ってくるのだけれど、ベホマ、完全回復ってなんだ?わたしの肩コリすらも治るのか?もし疲労回復、滋養強壮にも利くとしたら、世のサラリーマン全員がぜひ覚えたい魔法となるだろうし、病気すら治せるというのなら、これはもう全人類が必須で覚えるべき魔法であろう。

  もしくは、外傷のみに効き目があるのだとすれば、外科や救命救急の現場では必須スキルになる。格闘家のみならず様々なアスリートにも便利だろうし、でなければスポーツトレーナーや監督やコーチが使えるとありがたい。一般的にはそこまで頻繁に怪我をすることもないだろうから、あまり必要としないのかもしれない。

  

【呪文抑止呪文】マホトーン

【役に立つ職業】警察官、裁判所職員、警備員、公共施設・スタジアム・アミューズメント施設・ショッピンモール職員、スポーツ系事業、他大多数

 呪文を使えなくする呪文。地味であまり役立たない魔法かとおもいきや、いやいやどうして、使い道は多岐にわたる。というかむしろ、この呪文を中心に世界は回っていくのではないかとさえおもえる。

 世界中の人々が魔法を使える世界においては、魔法を使えなくする呪文こそが最も需要があるのではないか。おそらく世界の秩序はマホトーンによって保たれるであろう。

 スポーツ競技には不正を防ぐたまにマホトーンが欠かせないだろうし、人が集まる施設では犯罪抑止のために間違いなくマホトーン規制が敷かれるだろう。警察署や裁判所やそのほかの民事の施設でも全フロアマホトーン完備になるだろう。

 どんな施設でもおそらく入り口あたりで日がな一日マホトーンをかけまくる警備員さんがみられるだろうし、来たるオリンピックには東京中にマホトーンボランティアの姿もみられるだろう。国防や通関などにもやはりマホトーンの使い手は重要視されるだろう。どの国もマホトーン人材は人材不足になるだろう。これからの仕事選びはまずマホトーンからということになるだろう。

 

Aランク

【解毒呪文】キアリーキアリク

【役に立つ職業】医者、NPO団体、看護師、救命救急、レスキュー隊など、マッサージ師、整体師、カイロプラクティックエステティシャン、その他多数

 これまた非常に解釈が難解な魔法。キアリーが毒でキアリクが麻痺の治療とのことだけれど、毒、というのはどういうことなのか。蛇や毒虫の毒に限られたとしても、おそらく世界中の貧しい国々ではそういう被害で命を落としているひともいるだろうからNPO団体なんかではかなり重宝がられるとおもう。

 もし寄生虫やウイルスに効くなら、風邪やインフルエンザにも効果があるだろう。だとしたら回復魔法との線引きが難しい。なんなら放射能などの“毒”にさえ効果があるのだとすれば、これまたある意味おそろしいほどの大呪文になる。

  麻痺のみ治療というのも解釈が難しい。ゲームでは麻痺攻撃をしてくるモンスターがいるのだけれど、身体が動かなくなる麻痺状態というのは、これ実際は毒に当たった症状なのではないかと。

 麻痺や痺れだけを治すといわれても、効果の幅がわからない。ともすれば脳性麻痺やリウマチに効く魔法だとすると、かなり医療現場も変わるのではないか。だとしたらこれまた、回復魔法との線引きが曖昧になるところだし、すべての内科的な症状に効くのなら、これはSSランクとしてもよさそう。

  もしくは、解毒がデトックス的な意味合いだとすれば、マッサージやエステなどの職種に就く手助けにもなる。美容院のサービスで導入してもいい。効果の幅が曖昧だからなんともいえないけれど、それでも地味ながらかなり社会に貢献できそうな魔法ではある。

 

Bランク

【冷気系呪文】 ヒャド系

【役に立つ職業】水産業、水族館、動物園、運送業、エコ関係事業、専業主婦(夫)、他

 このあたりから、それぞれの国によって何らかの規制が厳しくなりそうな魔法ばかり。 特に攻撃系の呪文は国際法で厳しい規制が敷かれるだろう。ちなみに今回は軍事目的に使えそうな呪文は除外して考えている。

 

 それでもヒャド系の冷気魔法はかなり使えるのではないだろうか。水産業は氷を大量に使いそう。これとルーラを併用すれば、より新鮮な魚が世界中に運送されそう。鮮魚にかかわらず食品加工や運輸業にも役に立つだろうし、水族館や動物園や、エコ事業なども考えられる。それに家庭内でも役に立つ。冷蔵庫なんて大きな保冷ボックスで済むだろうし、電気代の節約にもなる。今年のように暑すぎた夏などには、みんながみんなヒャドを使いまくるので、ヒートアイランド現象ならぬ、ヒャドアイランド現象が起こって、逆に寒くなったりして。

 

【電気系呪文】 デイン系

【役に立つ職業】電力会社、エコ関係事業、専業主婦(夫)、他

  上に同じ。ただ、電撃魔法のデイン系は、ダイレクトで電力会社に就職できそう。電力のほどはどうなのだろう。基本的に勇者しか使えない呪文なので誰にでも覚えられるわけではあるまい。だとしたら電力はかなりあるに違いない。そうなると利権が気になるところ。勇者利権。原子力に取って代わる未来のエネルギー。

 

【照明呪文】レミーラ

【役に立つ職業】職業全般、日常生活全般

 これ洞窟を照らすという非常に地味な魔法ながら、覚えておくとかなり便利なのではとおもう。暗闇を照らすというのは日常生活でも仕事のうえでもけっこう役に立つ気がする。まだまだ電気が通ってない夜になると真っ暗な国もあると聞くし。外回りをする業種は大体有り難い呪文なのでは。持続時間によるだろうけれど、照明要らずにもなるのかな。間接照明的に小さい光を自由に置けるとなると、部屋のオシャレ空間の演出に役に立ちそう。

 

【無敵呪文】アストロン

【役に立つ職業】レスキュー・被災現場・自衛

 なんか、短時間無敵になれる呪文だったような気がする。ゲームではほとんど役に立たないような。だが現実では災害現場でも被災した場合でもいざの時に役に立つ。自己の生命を守るという意味では最大に有用な魔法。おそらく先進国では義務教育で低学年から強制的に覚えさせられる呪文になるだろう。あ、でも勇者しか覚えられなかったような。

 

Cランク

【睡眠・覚醒呪文】ラリホーラリホーマ・ザメハ

【役に立つ職業】心療内科医、保育師、介護士、他職業・日常生活全般

 ラリホーラリホーマは眠らせる呪文。ザメハは逆に、眠りから覚ます呪文。いわずもがな日常生活において非常に役に立つ。世の中から不眠症もなくなるし、ねぼすけの子を持つお母さんの手間もはぶける。また、心療内科では催眠療法などに役立つし、保育士もぐずる子どもを寝かしつけられる。これらの呪文を覚えれば、社会も日常生活もかなり円滑に営める。

 入試試験や大切な日の前日にしっかり安眠させてくれる「眠り師」や、大切な日に寝坊しないように起こしてくれる「覚醒師」などの新たな職種もうまれるだろう。

 ちなみに、ダメージを与えると起きてしまうので、外科手術などの麻酔には使えない。

 

【攻撃阻害呪文】フバーハ

【役に立つ職業】除雪作業員、ボイラー技士、鉄工所、その他

 フバーハ、炎や吹雪などからのダメージを軽減する呪文。だったとおもう。ダメージ?自然災害でも効果はあるのかな。だとしたら北国の仕事では欠かせない呪文になる。熱も軽減できるならば鉄工所とかボイラー作業とか温泉地とかにも便利。寒かったり熱かったりするなかでの作業が軽減できるなら、けっこう使い勝手がありそう。雨の日にも便利そう。

 それからこのあいだテレビでジャニーズのタッキー滝沢くんが火山をものすごい近くで観るのが趣味みたいなこと言ってたけど、タッキー滝沢くんはフバーハ使えるのかなぁ。

 

Dランク

 【攻撃補助呪文】バイキルト

【役に立つ職業】肉体労働全般

 攻撃力を上げる呪文、ということなので、たぶん筋力が増強するのだとおもう。となれば肉体労働全般には役に立つ。 

 

【速度補助呪文】ピオリム

【役に立つ職業】社会人全般・学生全般

 素早さを上げる呪文なので、通勤通学時には必ず役に立つだろう。街の風景は二倍速で歩くひとたちで溢れかえるとおもう。

 

【移動呪文B】リレミト

【役に立つ職業】冒険家・レスキュー隊・消防隊

 洞窟を脱出する呪文。あまりにピンポイントな効果なので、ピンポイントの職種でしか使えなさそう。洞窟探検家とか。

 ビルなどの建物からも脱出できるとなると事情は変わってくる。そうなると消防士やレスキュー隊などに必須のスキルとなるので、ランクもBかCあたりに昇格する。

 

【速度低下呪文】ボミオス

【役に立つ職業】警察官、警備員、国会議員

 速度を低下させる呪文。警察官が泥棒やスピード違反の車にかければスムーズに検挙できるとおもう。警備員は万引き犯につかえばいい。国会議員は牛歩に便利なのではないか。まだやってるらしいですね、牛歩戦術

 

Eランク

【防御補助呪文】スカラ・スクルト

【役に立つ職業】肉体労働全般

 防御力を上げる呪文、ということなので、たぶん肉体労働全般で働くひとの怪我なく作業できるだろう。

 

【風呪文】バギ系

【役に立つ職業】土木業、林業

 竜巻的な?真空的な?とにかく風で敵を切り裂くような呪文。土木業のなにかではとりあえず使えそう。わかんないけど。あと林業?杉の木とか簡単に切断できるなら、後継者不足も解消できるかも。

 

【解錠呪文】アバカム

【役に立つ職業】鍵屋、日常生活

 宝箱の鍵を開ける呪文。うーん微妙。鍵全般を開けられるとしたら、社会が成り立たなくなる。考えようによっては社会システムをすべて破綻する呪文。スマホ指紋認証なんかはどうなのだろう。普通に考えれば鍵を無くしたときに便利だけど、たぶん鍵屋さんだけが使用できる厳しい免許証が必要になる。

 

Fランク

【火炎呪文】メラ系

【役に立つ職業】火力発電、ゴミ処理場

 あんまり使い勝手はなさそう。料理に使うにも火加減が難しそうだし、かなり厨房を広くしなくてはならない。加減を間違えて料理をけしずみにしてもねえ。火力発電所だとかゴミ処理場の燃えるゴミの処分とかでは使ってもらえそうだけど、嫌でしょ、ずっと火を絶やさないだけの仕事なんて。MP足りないでしょ。あんまり人気職には就けなさそう。

 

【爆破呪文】イオ系

【役に立つ職業】土木業

 岩盤工事や基礎工事や粉砕現場なんかでは使えそうだけど、これも加減次第で死人がでかねない。いかんせん肉体労働系が多いので、人気はなさそう。

  

【解呪呪文】シャナク

【役に立つ職業】占い師・考古学者?

 呪われた武器や防具の呪を解く呪文。のろい?なんだろう。霊的なやつかな。本当に解けるなら占い師とか霊媒師でかなりお金儲けできそう。エジプトとかの考古学調査にはひとりくらい必要になるのかな。

 

【移動呪文C】バシルーラ

【役に立つ職業】警備員・痴漢防止

 自分ではなくて相手をどこかに飛ばしてしまう呪文。痴漢防止には正当防衛が適応されそうだけれど、基本的には厳しい規制の対象になるだろう呪文。

  

【透視呪文】インパス

【役に立つ職業】?

 宝箱が罠かどうかを調べる呪文。なんだろう。使い道ないかな。なにかの研究とかには使えるのかな。

 

【移動補助呪文】トラマナ

【役に立つ職業】考古学者、仏教徒

 ダメージ床でダメージを受けずに歩ける呪文。なんだろうこれも。ダメージ床ってなんだ?高尾山とかでやる火渡り的な感じかな。それとも壊れやすい古代遺産とかの調査で使ったりできるかな。

 

【移動補助呪文】トヘロス

【役に立つ職業】漁師

 自分より弱いモンスターを出現させなくする呪文。漁師が小魚を獲らないようにするのに便利かもしれないけど、自分より弱いという線引きが微妙。ムキムキの漁師さんはマグロも弱いモンスターにカウントされかねないので、使い道が難しい。

 

【防御低下呪文】ルカニルカナン

【役に立つ職業】食肉加工業者・料理人

 相手の防御力を下げる呪文。食肉加工とかお肉屋さんとかコックさんとかが、硬い食材とか切ったりするのに使えるのかなぁ。他に使い道おもいつかないなぁ。もうFランクは想像がつかない呪文ばっかり。

 

ランク外

おそらく国際法で厳しく禁止されるであろう魔法。

 

・二フラム

 自分より弱い敵を消し去る呪文。もうこれ絶対禁忌呪文。

パルプンテ

 なにがおこるかわからない呪文。合コンなんかで使えたりして。

メガンテ

 自爆呪文。これも禁止にしなければ社会は成り立たぬ。

モシャス

 変化する呪文。微妙なところだけれど、犯罪に使われると大変だから禁止。

メダパニ 

 混乱する呪文。禁止。薬物扱い。

マヌーサ

 霧にする呪文。普通にこれをみんなが使える世界はおかしいとおもう。

・ドラゴラム

 ドラゴンになる呪文。こわい。

ラナルータ

 昼と夜を逆にする呪文。天変地異レベル。天文学的な大呪文。え、時間を操るってこと?星を操るってこと?そんなことひとりでもできたら世界は大変だ。

 

さいごに。

 マインドが中二なので、呪文ひとつ取って考えてみても、なんなら一万字くらいタイプできるので妄想を抑えるのが大変だった。それでもパソコンに座っているだけのわたしの職業に使えそうな呪文は、ひとつも見つけられなかったが。

 

 特に、考えれば考えるほどマホトーンがものすごい重要なのではないかとおもえてくる。魔法を使える世界を想定すると、どうしても治安の悪化が懸念される。攻撃呪文はもちろん、全てにおいて、使いようではどれも悪用されうる能力ばかりだとおもう。なので、魔法の使用はかなりの規制がされるだろう。おそらくどの魔法でも理由なく使用すれば重い刑罰に処されるのではないか。でないと社会は成り立たない。

 そういう意味ではやはりマホトーンが最も社会に役立つ呪文なのでは。と、最終的にはそう感じた。

 

 魔法を封じ込める呪文がもっとも重要ということは、つまり結局は現代社会において、奇跡の力を個人がコントロールできる魔法世界なんてものは、世界は必要としていないのかもしれない。

 

 ようするに、まとめると、ドラゴンクエストのシリーズを通してどう考えてみても、やっぱりライアンが一番かっこいい。ということが言いたかったわけです。

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 小学校のころに大好きで散々模写した記憶を頼りに、ライアン描いてみました。

 うまいもんでしょ(←自画自賛こんなかんじだったでしょなんにもみてませんよ。

  

 それではありがとうございましたさようならまた今度。

それが孤独というのなら、是非ともたばこをやめたいとおもう。

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 ひどく長引く風邪をひいて喉が痛かったので、たばこを吸うことをやめていたのだけれど、三日ぶりくらいに吸ったら、えらいおいしかった。

 

 そんなたばこは、この10月から値上がりしたのだった。これはもういい加減やめようかな。そうおもったのは前回値上げした頃だったか、さらに前のことだったか。結局自分ルールによる契約で「五百円オーバーしたら絶対やめよう」と考えてみてもいるが、残念ながら今回の値上げではわたしの銘柄が五百円オーバーすることはなかった。

 

 ところで、万引きをやめられないひとがいるらしい。主婦やお年寄りが多いらしい。頭ではいけないことなのでやめたいと考えているのだけれど、どうしてもやめられないそうだ。なんでも、“万引き”という行為に依存してしまっているから、だそうだ。

 なんにしても、依存してしまうとなまなかな覚悟では、止められるものでもないらしい。やはりわたしもたばこに依存しているのだろう。

 

 依存というのは自らの意思をいくら強く持っても、治るものでもないらしい。アルコールにしろギャンブルにしろ万引きにしろ。そこにはトリガーがあり、それに触れるような出来事があると、依存する衝動に駆られてしまうのだそうだ。

 

 トリガーは、何でもなり得る。たとえばスーパーのお惣菜コーナーに誰もひとがいなかったり、家庭内で嫌なことがあったり。ただムシャクシャしていたり。とにかくそういった出来事や記憶によるトリガーに触れると、自分の意思に反してでも、衝動は抑えられなくなる。

 

 ひとたびなにかに依存してしまうと、たとえしっかりしたカウンセリングなどで治したとしても、完全な完治とはいかない。依存は抑圧することが難しい。どんな出来事や記憶がトリガーとなり、再発してしまうかは誰にもわからないからだ。

  それを抑止するためには、押さえつけるのではなくて、むしろさらに多くの依存を増やすほうが、ある意味ではよっぽど効果的でもある。そう専門家がいう。

 

 つまり依存といえど、考えようによってはそう悪いことでもない。たとえば家族や親戚や友だち。愛するもの、人たち。これらとの関係性を築くうえで、人が人に、まったく依存しない関係性なんてことは、果たしてあり得るのだろうか。

 もし、そういった、いわば“良い”意味での依存関係があるのなら、それらやめなければいけない理由となる“負のトリガー”と結びつけることにより、依存の衝動を抑止することができるという。

 たとえば、万引きなんてしたら孫にあわせる顔がなくなるだとか、恋人が悲しむだとか、友だちに迷惑がかかるだとか。なんでもいい。とにかくそういう自分にとって良い作用を促す感情を、万引きの衝動のトリガーと結びつけることにより、依存は制御し得る、とのこと。

 

 要するに、人は縦や横の繋がりを持つことが大事だという単純な話。えてして、そういった繋がりを持たない孤独なひとほど、万引きなどの犯罪行為に走ってしまうパターンが多くみられるという。つまり“孤独“とは、心にも身体にも、負担をかけてしまう害悪だということなのだろう。そう、問題は孤独にあるのかもしれない。

 

 なんでも、イギリスでは孤独担当大臣という役職が発足されたらしい。なぜそんな名前のポストが据えられたかとえば、詳しくは知らないけれど、それなりの試算的なデータもあり、国としても取り組むべき課題だという。データによれば、孤独というものは4兆円あまりの経済的損失になるらしく、国益としてみてもマイナスなのだそうだ。

 それからこんな報告もされたという。

 「孤独は、たばこに換算すると、一日あたり約15本以上吸うほどの害悪である。」

 

 なるほど。

 

 そいつは身体に悪そうだ。

 

 わたしは一日に15本もたばこは吸わないが、もしたばこを吸うことが、孤独という害悪と似ているというのならば、是非ともたばこをやめたいところだ。

 

 話が散らかってしまったようなので整理して考えてみよう。

 依存は完治することは難しい。トリガーは抑圧するのではなくて、良い感情をもって制御を促すトリガーと結びつけるほうがよい。

 なるほど。それではここでわたしのトリガーを考えてみよう。わたしがたばこを吸う場面はどういう時だったか。

 

 コーヒーを煎れたとき。仕事のあいまの休憩。息抜き。喫煙室での談笑のため。コミュニケーション。アイディアが行き詰ったとき。1日の総括。

 ううむ。むしろこのトリガーがわたしのライフスタイルにおいてとても重要に感じてきたぞ。到底悪い方向に作用するトリガーにはおもえないぞ。困ったな。

 煎れたてコーヒーを飲みながらのたばこは非常においしいし、休憩がてら良い息抜きにもなる。嗜む者同士の交流にもなる。それになによりも、わたしはどういうわけかたばこを吸うとアイディアが閃くことが多いのだ。こうして文章をタイプするまえには必ず吸うし、いやむしろたばこを吸っているときに文章を思いつくことがほとんどだし、なんならどちらが先かと問われれば、たばこを吸ったからこその文章なのだけれど、どうしたものか。

 

 いや、まてよ、これこそが罠なのだ。つまり成功体験と結びつけてしまうところにトリガーがあるのだ。そう繋がりだ。人との繋がりを考えなければ。間違いなくたばこは身体に悪いのだし、煙はひとに迷惑をかけるものなのだから、そこを反省しなければ。

 

 しかしわたしは吸わないひとの前では滅多にたばこを吸わないぞ。家でもお店でも吸わないぞ。それは確かに喫煙を許された店などでは吸う場合もあるが、それでも大概は一本だけだし、それも周りの人の食事が済んだのを確認して、断りをいれてからでないと吸わないぞ。路上でも吸わないしポイ捨ても絶対しない。

 だからといって、完全に他人に迷惑なぞをかけてはいない、なんて息巻きやしないが、それでも世間様が怒濤のように責め立てて後ろ指をさすというのなら、わたしにだって言いたいことがあるさ。それをいうならとこっちにだって我慢していることもあるんだぞといいたい。いやなにもたばこという枠での話でもあるまい。マナー全般の話をしようじゃないか。売り言葉に買いことばとなるぞ。寛容さをもってお互い様さと過ごすのが世間じゃないか、人情でないか。

 

 と、なんの話だったか。ああそうだ、たばこをやめるという話だった。だから繋がりだ。繋がりをもってたばこをやめるのだ。今はいい。身体を壊したらどうする。かのじょが悲しむだろう。様々なひとに迷惑をかけるだろう。たばこを吸う前にそこを考えるのだ。他者へのいたわりをもって禁煙しようではないか。

 いやまてよ、だったら保険にでも入ったほうがいいのではないか。郵便貯金でもいい。このあいだのように簡単に風邪をひかないように身体を頑強に鍛えるのもいい。なにか財産を残すことだっていたわりではないのか。たばこよりも先に優先することが沢山あるのではないか。

 

 わたしは幸い孤独ではないので、イギリス式に考えた経済的損失の概算には該当しないだろう。だが害悪ではあるらしい。15本も吸えば孤独と同じ害悪になるのだ。否、それは間違いだ。孤独がたばこ15本分の毒であって、15本分のたばこが孤独に結びつくというわけではあるまい。なにを勘違いしている。思考を散らかすな。それに、だからといってたばこが害悪ではないという説明にはならんではないか。害悪ではあるが損失ではないということか。どうなのだ。なんだってイギリス人は孤独をたばこに換算しやがったのだ、ややこしいではないか。では孤独でいてたばこを15本以上吸う人間はどうなのだ。経済的にも個人的にも身体にも経済にとっても、悪いことだというのか。そもそも孤独はそれほどに悪いことなのか。

 

  そもそもわたしがたばこを吸うときはベランダで孤独を楽しんでいるときだ。孤独になり一日の煩雑な部分を拭い去り、なるべく頭をクリアにするようにして、こうして文章をタイプしたり落書きをしたり、あるいは少しは利益になるようなアイディアを産みだす活力に変えているのだ。ベランダでのかけがえのない孤独なひとときがなければ、今のわたしはここにいなかったのでは、とさえおもえる。

 

 はたして孤独は害悪なのか。ある意味では孤独がなければ前に進めない時も、あるのではないのか。若者が群れるのは群れの中で孤独を感じるためでもあろうし、そしてその孤独から飛び出し、広い世界に羽ばたくための活力にもなろう。

 会話の相互作用として良いアイディアが導き出されることも、むろんありはするだろうが、孤独のなかでひとり拾い上げた思想や閃きも素晴らしいものだ。なんだイギリス政府、そんなに孤独が損害か。たばこがそんなに害悪なのか。え、なんだって?すこしも頭がクリアになってないじゃないかって。ものすごい思考が散らかってるじゃないかって?やかましいわい。よしわかったわたしはたばこを吸い、孤独を楽しむとしよう。害悪あいわかった。承知した。

 まてよ、わたしは孤独を感じ、頭をクリアにするためにたばこを吸うが、孤独というだけで15本分の害悪だという。するとなにか、わたしがベランダでひとり紫煙をくゆらせている数分のあいだで、15プラス1本ものたばこを吸っているということになるのか?いやいや上等だイギリス政府。害悪も損失も覚悟のうえだ。やれどこかで誰かが損しただの得しただのいっても、もう構うものか。

 孤独を淋しいと感じている人たち、孤独を不便だと感じている人たち、この国だけでない、全世界の孤独な人々の孤独な想いを、わたしが丸ごと吸い込んでやろうではないか。それから白い煙と共に、全部はき出してやろうではないか。上等だ。

 

 ん?

 ・・・わたしは何の話をしていたのだ?わたしは誰と戦っているのだ。

 そうそう、たばこがおいしかったという話だった。

 そうだったそうだった。

  ・・・

  ・・・

 

 

 

 

  ・・・というね、

 

 たばこがどうしてもやめられないので、話題を“煙に巻いて”みました。なんならイギリス政府のせいにしてみました。おあとがよろしいようでもなく、よろしくないですね。ごめんなさい。

 

 たばこは健康に悪影響を及ぼしますので、ルールとマナーをもって周りに迷惑のかからないように注意しましょう。【たばこはあなたにとって心筋梗塞の危険性を高めます。免疫学的な推計によると、喫煙者は心筋梗塞により死亡する危険性が非喫煙者に比べて約1.7倍高くなります。】

 わたしは毎回そう印字された文言を読みながら、戒めをもって煙を楽しんでいます。

 けれどやっぱりそのうちにはやめたいですね。ひとに迷惑をかけるつもりもございません。ごめんください。それではまた。

手潔癖、手こじた、時々、びっくり症

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 わたしはラーメンをあまり食べない。別にきらいというわけでもない。むしろすきなほうだ。世に訊くラーメン党のひとのように毎日食べたいとはおもわないけれど、たぶん週一くらいは余裕で通える。

 それでもわたしはラーメンをあまり食べない。

 

 それからわたしは潔癖、ではまるでない。

 どれくらい潔癖ではないかといえば、はっきりいってかなりのものだとおもう。潔癖の対義語ってあるのかな。ググっても出てこないな。オヘキ?いやいやまさか、汚癖でもないぞ、わたし。

 

 それはともかくとして、潔癖症のひとにはそれぞれこだわりがあるとおもうけれど、ほとんどのケースがわたしには該当しないのだから、わたしはたぶん潔癖症ではないということにしている。

  ひとの握ったおにぎりも食せるし、戸棚も本棚もぴっちり並んでなくてもいい。タオルも一週間は使い続けられるし、なんなら他人の使ったタオルでも余裕で顔を拭ける。休日に寝転がりながらフローリングの隅で髪の毛と埃が集合している様をみても、ああ掃除しなきゃなぁ、なんてふぬけた声で漏らすだけで、いつかいつかと埃をため込んでいたりもする。電車のつり革だって、たとえば舐めろといわれたら、そこまで躊躇することもなく舐められる。嫌だけど。お金をくれるなら余裕で舐められる。嫌だけど。

 

 ところが、「手」に関してだけは事情が違ってくる。わたしは手が汚れることをものすごい嫌うのだ。

 といっても、すべての汚れを嫌うような通常の潔癖症みたいなことではなくて、端的にいえば、油汚れのみ。もっとピンポイントでいうならば、食べ物で汚れることのみが嫌なのだ。

  潔癖症というのは精神的なことに依るらしいのだけれど、そういうルーツみたいなものを考えると、思い当たる節は大いにある。あるというか、間違いなくそれが原因だと確信していることがある。

 

 それは、幼少期、兄貴とファミコンをしていると、兄貴がいつもスナック菓子を食べていて、その手でゲームをするものだから、わたしの番が回ってくるときには、たいがいコントローラーが油でベタベタになっていたという思い出だ。

  幼少期の汚れを気にしない時代に、なぜ兄貴のその行為が嫌になったのかまでは記憶にはないのだけれど、ともかくわたしはそれ以来、スナック菓子は箸で食べるし、友人が家に来てスナック菓子を食するときにさえ、箸を渡してそれを強要している。

 

 さいきん森永のチョコフレークが発売中止になるというニュースで、若者がスマホをいじるのに手がベタベタするから売れなくなった、という理由があげられていて、ポテチなどを箸で食べる若者や、専用のトングみたいなものも発売されているという話題を知ったけれど、これに関してはわたしのほうが二十年以上も先取りしているぞと、なんとなく誇らしい気分にもなった。スマホは今だ持っていないけれど。

 

 それはともかくとして、わたしはハンバーガーも中身がものすごい多いビックマック的なやつともなると、ナイフとフォークで食べる。ケンタッキーフライドチキンも同じく。決して育ちが良いというわけでもない。カニなんて拷問にちかい。ナプキンがいくらあっても足りない。どれも味はすきなのだけれど。

 この間、かのじょが作ってくれたサンドイッチの中身が、巻かれたラップのなかで飛び出ていたので、ウエットティッシュを何枚も使い、途中、手を洗いに立ったりしてゆっくり食べていたら、たった二切れ食すのに一時間近くかかってしまった。

 

 そればかりか、自らが発する皮脂みたいなものや、手汗をかいてベタベタした状態にさえ、なんとなく我慢ができない。仕事していてもキーボードを叩く手がなんだか汚れているような気がしてきて、何度か手を洗いにいったりもする。哀しいかなわたしはたぶんひとよりも手汗が多いので、余計に苦労をしているような気もする。

 

 そういった事情からか、かなり前になんだか自分の手のひらが醤油くさい気がして、とても恥ずかしい気持ちになっていた時期がある。

 ひとに嗅いでもらうとそんな臭いはしないというのだけれど、どうにも自分の手汗から醤油のような臭いがしている気がするのだ。当時はそれなりに気にしていたので当然、ネットで検索したこともあるのだけれど、同じような悩みを持つひとは見つけられなかった。

 

 ・・と、話していていまハタと気がつき「手 醤油臭い」でググってみたら、微生物が分解しているにおい、という知恵袋のもっともらしい回答をみつけた。おそるべしちえぶくろ。

  なるほどたしかに海外のひとが空港などにつくと醤油のにおいがすると聞いたこともあるし、インドやネパールの空港では強烈なスパイスのにおいがするとも聞いた。

 あれは空港に常設されている食べ物屋から臭ってくるだけことだけかとおもっていたが、もしかしたら、その国に住むひとたち体臭に依ることもあるのかもしれない。

 あぶないあぶない、この症状すら、子どものころに兄貴によって植え付けられたトラウマのせいにしてしまうところだった。

 

 そういうわけでわたしは手に関する油汚れだけはやけに神経質なところがあり、これまた関係あるかどうかは判然としないのだけれど、手潔癖のほかにも、「手こじた」という悩みも持っている。

 手こじたというのは説明する必要がありそうだから、少しだけ補足させてもらうと、手のひらが熱に異常なほど弱いひとのことをいう。要するにわたしが勝手につくった造語なのだけれど、まえに何かのマンガでそのことを「ねこ手」といっていて、まあ同じ意味なのだが、猫が熱に弱い箇所は舌であり、手ではないので、猫手というのは違う気もする。

 けれど、そこをツッこむとしたら、手こじたの“てこ”なんて意味すら成してないし舌でもないぞと厳しい声も大いに聞こえてくるので深くは突かないけれど、ここはブログマスターとしての独断を行使させてもらい、手の皮膚が極めて熱に弱いひとのことは「手こじた」という造語を採用させてもらう。語感がすきなのだなんとなく。

 

 というか、「手」を大量にタイプしていたら、「手」がゲシュタルト崩壊してきたぞ、困ったな。手って「手」でいいんだっけ?毛じゃなかったっけ?この字“て”?毛?け?て?

 

 だいぶ脱線してしまったので話を戻すと、手こじたという弱点は厄介ではある。地味ながら。日常で食事の手伝いをしていても、温かい料理を運ぶことができない。だから出来上がったものを食卓に運ぶのはすべてかのじょに任せて、わたしは軽い洗い物やグラスや冷たいお茶やら箸やフォークを用意する役割に専念している。

 家庭内ではそれほど窮することもないけれど、お店や仕事などになると逃げられないのでなんとなく構えてしまう。バーベキューなんてしようものならば、わたしはかなり役立たずになる。火を付けるのも怖いのだ。

 

 それからさらに被せて地味に厄介なのが、わたしが“びっくり症 ”ぎみだということも付け加えなければならない。

 このびっくり症(病?)というのは「木こりびっくり病」といって、嘘みたいな名称だけれど、別にふざけているわけでもなくて本当にある病気だったりもする。たしか。

 はるか昔に、それなりに信憑性のあるようなお堅いような本で読んだので、記憶によれば確かな名称だったとおもう。あくまでわたしの記憶だよりなので、やっぱりそんな名称ではなかったかもしれない。まあいいや。先に進みます。

 

 この症状は、どうゆうわけかフランスの山村に住む木こりに多くみられる症例で、その名の通り、非常に激しくびっくりしてしまうという症状のことをいう、らしい。

 記憶によれば、この症状、驚かせたら1メートル以上も飛び上がったという症例もあるそうだ。ひどいひとでは尋常でないほどに狼狽して、我を忘れて混乱したり暴力的になったりもするらしいので、ともすれば笑い事では済まされない病気なのかもしれない。

  

 わたしはそこまでひどいというほどでもないので、あくまでびっくり病、ではなくて“症ぎみ”なわけだけれど、それでも不意の事態にはめっぽう弱く、困っているといえばそうだし、治るものなら治したいともおもっている。

 そんなわけで、わたしの日常生活において、このびっくり症という厄介な、それでいて要するに小心者といわれてしまえば片づいてしまう性格には、ほとほと困り果てていたりもする。

 

 みんなでお酒を飲みながら楽しく談笑しているときなどに、グラスが少し滑ったりしたりして、たとえ中身を溢すことなく持ち直したとしても、かなりのあいだ心臓がばくばくしてなんならしばらく指が震えていたりもする。

 なにかに集中しているときに不意に話しかけられたときだってそうだ。職場が港のそばなので、夕方に大きな汽笛が鳴ることがあり、そんなときには、顔は真面目にモニターに向きあい平静を装っているが内情は軽い混乱をしばらく引きずるし、突発的に脇汗もびっしょりかいたりもする。

 

 準備していれば大丈夫なことも、不意の出来事になるとすべからくぴっくりしてしまう。わたしはホラー映画がすきなのだけれど、お化け屋敷は不意に驚かす施設なので、ものすごい苦手だ。ホラー映画もただびっくりさせるだけ目的の演出もすきではない。不意に驚かせるだけの演出を生活においてすべて排除して過ごしていたい。だからサプライズパーティーもあまり喜ばしいものでもない。ちょっとまえに繁く流行していたフラッシュモブなんてものは、わたしにしてみれば罰ゲームでしかない。周りが急に踊りだしたとしたら、それこそホラーでしかない。

 

 球技が苦手なこともそこに起因しているのかもしれない。ボールが怖いのだ。早いし、たいがいが急に飛んでくる。なんなのだあのドッジボールなんていう競技は。なぜみんなあんなにも嬉々として楽しめる。バスケットボールなんてひどいものだ。あれは味方ですらフェイントをかけてくる。お互いの目線を合わせずにパスが飛んでくる。しかもボールがばかでかい。ようよう突き指もまぬがれぬ。そうだわたしが球技が苦手なのはびっくり症だからに他ならぬ。決して運動神経が悪いなんてことではなかったのだ。そうだそうだ。そうに違いない。

 

 またしても話が逸れ気味になってしまったけれど、とにかくそういうわけで、わたしは手潔癖で、手こじたで、びっくり症なので、この合わせ技が一度に襲ってくるような出来事にはとても用心しているのだ。

 

 とはいえ、三つの障壁が同時にそびえるようなことはほとんどない。日常生活には。ないことはないのでそれほど困ることもないのだけれど、ひとつだけ身近にあるのだ。

 つまりそれがラーメン屋さんなのだ。

 

 わたしはラーメン屋さんに入る。食券を買いカウンターに通される。その時点でわたしは戦々恐々としている。やがて、ラーメンが運ばれてくる。店主はカウンターテーブルではなく、テーブルと厨房との仕切りになっている一段高いところにラーメンを置く。わたしは、だよねと同意しつつも、こわごわとどんぶりを持つ。悠然としているふりをして内情はかなり慌てている。

 時として、おまちっ、だなんて威勢の良い声でどんぶりをダイレクトに渡してくる店主もいる。置いてください。一回下に置いてくれ、自分のタイミングで持っていくから。わたしはそんな焦りを隠しながらも、とにかく指先の皮膚のいちばん固い箇所にピンポイントにパワー、いやむしろ“念”を集めて、点の力で器を持つことになる。

 

 もし、こぼしてしまったとしたら大惨事になる。少しでも汁が跳ねようものなら、びっくり症のわたしは周囲からみれば大袈裟なほどに慌てふためくだろう。手こじたのわたしはどんぶりを落としてしまうかもしれない。たとえ内容物をぶちまけるような惨事を免れたとしても、手に汁が付いてしまうだろうし、そんなベタベタな手のひらでは気持ちよくラーメンを啜ることもできないだろう。

 

 そんなことを考えてしまうから、余計に緊張してしまう。ラーメン屋さんの店主が満面の笑みで渡してくれるどんぶりが、わたしには剛速球で放られたボールにみえてしまう。おもわず目をつぶりたくなる。突き指をしそうになる。わたしは息を止め、覚悟を決めて、それでもビクビクと人に馴れない小動物がエサをもらうようにして、どんぶりを受け取り、意を決して素早く引き寄せる。

 ああ、ラーメン食べたいな。